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JNI サンプル(引数の int 配列に値をセットして返す)

前置き

ここではJavaのJNI(Java Native Interface)のサンプルを紹介します。

サンプル概要

Java から 引数が int の配列で、その配列に値をセットして返す C の関数を呼び出すサンプルです。
引数に数字を渡すと、その数だけ配列に連番を振って返します。


SampleJava5.java

呼び出す側(Java)として以下のファイルを作成します。
public class SampleJava5 {
	// ライブラリをロード
	static {System.loadLibrary("SampleC5");}
	
	// ネイティブメソッドを宣言
	native void createNumber(int num, int[] ret);
	
	public static void main(String[] args) {
		SampleJava5 main = new SampleJava5();
		
		int num = 5;
		int[] ret = new int[num];
		
		main.createNumber(num, ret);
		
		for (int i = 0; i < num; i++) {
			System.out.println(ret[i]);
		}
	}
}

コマンドプロンプトを開き、以下のコマンドでコンパイルします。
（パスは SampleJava5.java を作成したフォルダにして下さい）
javac SampleJava5.java

SampleJava5.h

コマンドプロンプトを開き、以下のコマンドでヘッダファイルを出力します。
（パスは SampleJava5.java を作成したフォルダにして下さい）
javah -jni SampleJava5

すると以下の内容のファイルが作成されます。
/* DO NOT EDIT THIS FILE - it is machine generated */
#include <jni.h>
/* Header for class SampleJava5 */

#ifndef _Included_SampleJava5
#define _Included_SampleJava5
#ifdef __cplusplus
extern "C" {
#endif
/*
 * Class:     SampleJava5
 * Method:    createNumber
 * Signature: (I[I)V
 */
JNIEXPORT void JNICALL Java_SampleJava5_createNumber
  (JNIEnv *, jobject, jint, jintArray);

#ifdef __cplusplus
}
#endif
#endif

SampleC5.cpp

呼び出される側(C)として以下のファイルを作成します。
先ほど Java を作成したフォルダと同じフォルダに作成して下さい。
#include "SampleJava5.h"
JNIEXPORT void JNICALL Java_SampleJava5_createNumber
(JNIEnv *env, jobject obj, jint num, jintArray retObj) {
	int count = num;
	jint *ret = env->GetIntArrayElements(retObj, NULL);
	
	int i;
	for (i = 0; i < count; i++) {
		// 配列に連番を振る
		ret[i] = i + 1;
	}
	env->ReleaseIntArrayElements(retObj, ret, 0);
}

コマンドプロンプトを開き、以下のコマンドでコンパイルします。
（パスは SampleJava5.java を作成したフォルダにして下さい）
bcc32 -IC:\j2sdk1.4.2_08\include -IC:\j2sdk1.4.2_08\include\win32 -tWD SampleC5.cpp

(注意)
上記の C:\j2sdk1.4.2_08 部分は各自のマシンの JDK のパスにあわせて下さい。

警告は出るかもしれませんが、エラーが出なくて DLL が作成されればコンパイル成功です。


コンパイルのパスについての注意点
JDK のパスに半角スペースなどが含まれている場合は、パスをダブルクォートで囲む必要があります。
bcc32 -I"C:\Program Files\Java\j2sdk1.4.2_08\include" -I"C:\Program Files\Java\j2sdk1.4.2_08\include\win32" -tWD SampleC5.cpp


サンプルの実行

コマンドプロンプトを開き、以下のコマンドで実行します。
（パスは SampleJava5.java を作成したフォルダにして下さい）
java SampleJava5

1
2
3
4
5
と表示されれば成功です。

サンプルのダウンロード

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更新履歴

2008/04/01 コンパイル時のパスについて注意点追加
2007/12/01 Javaのコーナー細分化に伴い、URL の変更

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